生もと造り(きもとづくり)

2020年 02月 23日
きもと造りは昔ながらの造り方で醸した伝統的な日本酒です。
通常の日本酒と、酒母の造り方が違います。

現在の酒造りでは、酒母を造る際、初日に乳酸と酵母を添加します。
(写真)酵母のアンプル この酵母菌をめいっぱい増やすのが酒母の目的です。



乳酸を添加することで酸度が上がり、酒母は極端に酸っぱくなります。
この環境では雑菌が繁殖できないため、純粋な酵母だけが増殖します。
(酵母はアルコールや酸などに耐性があり、要は菌の中でも特に強い菌なのです。)
酒母の仕込みから完成まで約2週間程度です。

きもと造りはこの乳酸を添加しない造り方です。
乳酸を添加しないので、すぐに酵母は添加できません。
最初に様々な菌が繁殖し、そしてその中で乳酸菌が増殖し、乳酸を生成し始めます。
最後に乳酸菌が自らの生成した酸に耐えられなくなり、死滅します。
ここまで約2週間程度。ここからようやく酵母を添加します。
仕込みから完成までは4週間ということになりますね。

様々な菌が繁殖するので、複雑な味わいになる傾向があります。
しっかりと酸味や旨味がのった日本酒になるので、熱燗にも合う場合が多いです。

生もと造りで酒母を造る際、お米をすりつぶすのも大きな特徴の1つです。
この作業を山卸(やまおろし)と呼び、この工程を省略したのが「山廃仕込み」です。
(山卸を廃止したから山廃)
生もとも山廃も乳酸を添加しない昔ながらの製法なので、味わいは似ています。

山卸の作業は非常に重労働です。
当社では作業簡略化のため、山卸に木の棒ではなくステンレスのドリルを使います。
これにより木のかい棒で数時間かけてすり潰す必要がなくなりました。
(とはいえ山卸の作業は夜に行うため、重労働であることに変わりはありません)



当社で醸している生もと純米「真人」はお燗におすすめの商品です♪