グルコース度

2019年 05月 02日
お酒に含まれるグルコースの量を表します。
時間経過で変化するので、ラベルに表示はないのが一般的です。

お酒にはお米由来の様々な糖分が含まれています。
主には多糖類の「でんぷん」、二糖類の「オリゴ糖」、単糖類の「ブドウ糖=グルコース」です。
簡単に説明すると、3つならんだ団子が「でんぷん」で、それを一粒一粒にばらしたのがグルコースです。
3つ並んだ団子はそのままでは食べられませんが、一粒なら食べられます。(消化できます)
理科の授業で、でんぷんが唾液で分解される。と習ったでしょうか。それです。

私たちが甘いと感じるのは、ほぼこのグルコースです。
砂糖は甘いですが、お米やじゃがいもはそこまで甘く感じませんね。

日本酒度はおおまかにいってお米の糖分がどのくらい残っているのかを示す値でした。
ところが糖分の量が同じでも、グルコースの量で甘さが変わるので、
日本酒度で甘い辛いは語れないわけです。
日本酒度が辛口のお酒でも、グルコース度が高ければ、甘く感じます。
ラベルに表示されていない数値が、最も味に影響をもつのです。難しいですね。
こういったことからも、少なくとも日本酒の数値はあまり気にしないのが吉です。

グルコース度は、酒造りのもろみ管理において重要な値です。
当社の酒造りでは、毎日すべてのもろみのグルコースまで測定します。
(その他に日本酒度、酸度、アミノ酸度、アルコール度、麹の力価、酒米の含有水分を全て分析する)
ちょっと面倒ですが、グルコースの分析は、最も正確な値が出るように実験のような操作を行います。

(左 分光光度計 右 恒温水槽) 試薬を試験管に3ml取り、お酒のろ液を2~20μL入れます。
ちなみに、1000μL(マイクロリットル)=1mlです。
恒温水槽で5分間加温すると、試薬が発色するので、その濃さを分光光度計で測ります。
濃いほどグルコースがたくさんあるということですね。

グルコースはもろみ初日~4日目くらいまで上昇します。
その後は徐々に下がり、もろみ終盤は常に一定の値で落ち着きます。
搾ってから火入れ処理をするまで、再び上昇します。

搾ってから火入れまでの期間が長くなると、
グルコースが想定以上に多くなってしまうので、やや甘くだれたような酒質になりやすいです。
甘さがないときは逆にわざと火入れ処理を遅らせる場合もありますが、
当社では搾って2週間以内の火入れを徹底しています。